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『その幸運は偶然ではないんです!』読了

J.D.クランボルツ、A.S.レヴィン 著、

花田 光世、大木 紀子、宮地 夕紀子 訳

「プランド・ハップンスタンス(planned happenstance)理論(「計画された偶然」「意図された偶然」)で有名な著者の本。

■プランド・ハップンスタンス理論とは:

1. 個人のキャリアは、予期しない偶然の出来事によってその8割が形成される

2. その偶然の出来事を、当人の主体性や努力によって最大限に活用し、キャリアを歩む力に発展させることができる

3. 偶然の出来事をただ待つのではなく、それを意図的に生み出すように積極的に行動したり、自分の周りに起きていることに心を研ぎ澄ませることで自らのキャリアを創造する機会を増やすことができる

■プランド・ハップンスタンス理論の実践行動指針:

1. 「好奇心」 - たえず新しい学習の機会を模索し続けること

2. 「持続性」 - 失敗に屈せず、努力し続けること

3. 「楽観性」 - 新しい機会は必ず実現する、可能になるとポジティブに考えること

4. 「柔軟性」 - こだわりを捨て、信念、概念、態度、行動を変えること

5. 「冒険心」 - 結果が不確実でも、リスクを取って行動を起こすこと

基本的には10代〜30代前半向けに書かれた本だと思う。就職活動みたいなものを前にどうマインドをセットするかだったり、何か目標を失ってしまった時とかに読むような。

ただ、この本が書かれた10年以上前にはあまり意識されなかったことかもしれないが、俺のような「守りに入っている自分」とか「価値をもっと出し続けなければという脅迫観念的なものを持っていることに気づいた」いい年をした人にも相当救いの手を差し伸べてくれるのではないだろうか。

ここのところいろいろな勘違いを重ねてもやもやとした気持ちで過ごしていたのだけれど(まだ脱しきってはいないが大体の原因は分かってきた)、正直この本に救われたところもある。

俺の場合、対面ばかりを気にして賢く見られようとし過ぎるが故に「自分で説明できなければ嫌だ」という気持ちが強くなり、それ故「とりあえず試してみる」ことにとても臆病なのだ(これは昔からだ)。やってみれば何か出てくるものだし、動き出すと楽しくなってきちゃうのが俺だって、経験的には知っているはずなのに。

先読みしすぎず、心配しすぎず、「今ここ自分」にこだわって楽しもう。違うなと思ったら「なんか違いそうだったから」ってその言葉だけでやめればいいのだ。

以下、自分用メモ:

■ 私たちは決してあなたが夢を追求することを妨げはしませんが、その道中では、良く目を開き、耳をすませておくことをお勧めします。チャンスがやってきたときにそれをつかむ準備ができていれば、想定外の出来事があなたをさらによい結果へと導く可能性があります。

ある夢を実現させることに一生懸命になりすぎると、その途中で現れる他のチャンスを無視したり、拒否したりしていまうことがあるということです。

■ 完璧さの追求は、不幸のレシピです(…)間違いを犯すことは、避けられないことです。何か新しいことを学ぶということは、必ず間違えるということであり、間違えることはまったくOKなことです。

■ 「どんなに遠くまで来ても、それが間違った道ならば戻れ」ということわざがトルコにあります(…)今もし方向を変えてしまうと、それまでのトレーニングや経験に費やした年月が失われると多くの人は感じます。

この問題の本質は、今あなたが何をしていようとも、過去の年月は過ぎ去ったものであるということです。

問われるべき質問は、「これから先、どうしたら満足のいく人生を築くことができるか?」ということです。過去の経験はあなたに貴重な学びを与え、将来それを活用できるかもしれません。しかし、過去を守るべき投資だと考えると、身動きが取れなくなってしまいます(…)未来が過去にコントロールされている限り、新しい選択肢を考えることは難しいでしょう。

■ 結果がわからないときでも、行動を起こして新しいチャンスを切り開くこと、偶然の出来事を活用すること、選択肢を常にオープンにしておくこと、そして人生に起きることを最大限に活用することです。私たちは、決して計画を立てることを否定するわけではありません。ただ、うまくいっていない計画に固執するべきではないと考えているのです。

■ 興味をそそる活動に積極的にかかわっていくことがカギです。しかし、何が自分の興味をそそるのか、どうしたらわかるのでしょうか?何を模索するべきか、どうしたらわかるのでしょうか?何を学ぶべきか、どうしたらわかるのでしょうか?何が重要か、どうしたらわかるのでしょうか?

前もってそれを知る方法はないというのが、これらの質問への答えです。さまざまな活動を試してみることによって見つけられるのです。

■ おわりに

・将来何になるか、決める必要はない

・想定外の出来事があなたのキャリアに影響を及ぼすことは避けられない - 想定外の出来事が起こったときにはいつでもそれを利用できるように常に注意を怠らないでいましょう

・現実は、あなたが考える以上の選択肢を提供しているかもしれない

・いろいろな活動に参加して、好きなこと・嫌いなことを発見する

・間違いを犯し、失敗を経験しよう - 間違いや失敗は重要な学びの経験となり、それが予想以上によい結果に結びつくこともあります

・想定外の幸運な出来事をつくりだそう - 人の手伝いをしたり、組織に所属したり、講座を受講したり、友達や見知らぬ人と話をして見たり、ネットサーフィンをして見たり、本や雑誌を読んだり……つまりは、積極的に人生を送ることで、想定外の幸運な出来事をつくリだすことができます

・どんな経験も学びの道 - 新しい仕事は常に新たな学びの経験です。その仕事に就く前に、仕事のやり方を知っている必要はありません

・仕事以外でも満足感を得られる活動に携わる

・内面的な障害を克服するためには、新しい考えや経験にオープンであり続ける