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◆在韓邦人退避、自衛隊使えず?…韓国が消極姿勢

◆ 在韓邦人退避、自衛隊使えず?…韓国が消極姿勢

【読売新聞】 04/21 08:50

http://www.yomiuri.co.jp/photo/20170421/20170421-OYT1I50001-L.jpg

 日本政府は、米朝間の緊張の高まりを受け、朝鮮半島有事を想定した在韓邦人輸送の具体的な計画の検討を進めている。

 民間機や民間の船舶などと共に、自衛隊の航空機や艦船の派遣も検討したい考えだが、韓国政府は日本政府との協議に応じる姿勢を示していない。

輸送力には限りがある中、民間機などが通常運航している間に自主的な帰国を促すなどの取り組みをどこまで進められるかが焦点となりそうだ。

 外務省によると、在韓邦人は現在、約5万7000人(旅行者を含む)。

邦人が集中するソウルは南北軍事境界線から数十?しか離れておらず、北朝鮮の大量のロケット砲の射程範囲にあるとされる。

 日本政府は1994年の北朝鮮核危機を契機に、有事の在韓邦人退避計画の検討に着手。

その後の自衛隊法改正により、航空機や艦船による輸送が可能になったことなどを受け、計画の更新を重ねてきた。

現在は国家安全保障会議NSC)や内閣官房、外務、防衛両省などが継続的に見直しを行っている。

 政府はチャーターした車両などで邦人を南部の空港や港までピストン輸送し、チャーター機・船舶のほか、政府専用機自衛隊輸送艦で日本まで送る方向で検討している。

米軍の協力も要請する考えだ。

 自衛隊が韓国の国内や領空・領海で邦人退避を行うためには、韓国政府の同意が得られることが前提となる。

ただ、「韓国では自衛隊に対する反感が根強い」(外務省幹部)とされ、同意が得られるメドは立っていない。

 日韓外交筋によると、日本側はこれまでも邦人退避に関する協議を持ち掛けたことがあったが、韓国側は応じてこなかったという。

4月上旬に在韓日本大使館が邦人退避での自衛隊活用について協議を申し入れた際も、韓国側は「有事の可能性が高いとは言えない」と拒否したとされる。

 このため、外務省幹部は「有事になる前にどれだけ多くの邦人を退避させられるかがカギだ」と強調している。

外務省は11日、北朝鮮情勢に注意を喚起する「スポット情報」をホームページに掲載し、在韓邦人らに注意を促した。

情勢がさらに緊迫した場合は、自主的退避を呼びかけたり、危険情報の引き上げも検討する方針だ。